ラジカル塗料とは?そもそも「ラジカル」ってなあに?
お家の塗り替えを検討されている中で、きっと皆さん一度は目にしたことがある「ラジカル塗料」。
すでに何社かの業者で見積もりをとられた方は、ラジカル塗料の説明を聞いたこともあるかもしれません。
ただ、この聞きなれていない【ラジカル】という言葉。
説明を受けても、いまいちピンときていない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、この「ラジカル塗料」についてお話させていただきます。
ラジカルとは、塗料の成分の一つである顔料に含まれる酸化チタン(白色顔料)が、紫外線や酸素、水などに接触することで発生する劣化因子のことです。
ラジカルが発生することで、塗料の分解を促進させてしまい、塗膜の劣化原因にもなってしまいます。
主な塗膜の劣化症状としては、チョーキング現象(壁に触れると白い粉がつく症状)があります。
このラジカル塗料の中には、ラジカルの発生を抑制する酸化チタン(ラジカルが外へでないようにするためのバリヤー層)と光安定剤(HALS)が含まれています。
そのため、ラジカルが発生した時、塗料が分解されないように、ラジカル制御型の酸化チタンと光安定剤(HALS)が頑張って抑制しようとしてくれます。
つまり、「ラジカル塗料」というのは、正確には「ラジカル制御型の酸化チタンを使用している塗料」のことで、一般的には「ラジカル制御型塗料」と呼びます。
ラジカル制御型塗料の特徴
ラジカルの影響により、樹脂がダメージを受けて塗膜の劣化が進みます。
それは、「塗膜の劣化=樹脂の劣化」を意味しており、その結果、「チョーキング現象」が発生します。
ラジカル塗料は、ラジカルの発生を抑えることができるので、チョーキング現象に対して高い効果が期待できます。
それにより、塗料の耐候性を上げることができます。
ラジカルを発生させる酸化チタンは、「白色顔料」という塗料に含まれる成分の一つです。
そのため、濃色の塗料は酸化チタンを使用していません。
なので、濃色の塗料はそもそもラジカルが発生しないので、耐候性に影響はありません。
したがって、酸化チタンを使用する淡彩色の塗料での塗り替えをご希望の場合は、ラジカル塗料を選ぶのは非常に効果的です。
ラジカル塗料の耐候年数とコストパフォーマンス
上記の図でもわかる通り、ラジカル塗料の耐候年数は、12年~17年ほどになっています。
従来でよく使用されていたシリコン塗料よりも長持ちし、金額的にもそこまでの大きな差はありません。
そのため、耐候性面でもコストパフォーマンス面でもおすすめの塗料となっています。
まとめ
あまり聞きなれない言葉が並んでいたとは思いますが、「ラジカル塗料」は、「ラジカル制御型の酸化チタンを使用している塗料」のことです。
シリコン塗料よりは少し金額はあがりますが、その分長持ちしますし、長いスパンで考えたらコストパフォーマンスにも優れています。
また、淡彩色での塗り替えをご検討の方にもおすすめの塗料となっています。
少しでもお客様の参考になったらうれしいです。
お読みいただきありがとうございました☺️